県道国道Road Trips

岡山県道やそのほかの道の走行記録など。

岡山r117◎ 鱒返余戸線

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岡山県道・鳥取県道117号 鱒返余戸線(ますがえり・よど線)

r118で阿波の集落を越え,ほぼ終点付近まで進むと,左手にコンクリート舗装の細い1車線道が見えてくる。右手に<写真>の県道標識が立っていなければ,絶対に県道だと思わないだろう。そのまま,阿波川に沿って,コンクリート舗装の1車線道(一応時々離合のための路肩が作ってある)が延々と続く。阿波の悲恋話の主人公であるお夏の墓※までたどり着き,舗装も途切れて県道は終点となる。まるでお夏の墓へのアクセス道である。

※帰ってこない思い人に思いつめて淵に身投げしたという女の人の伝説。または,思い人を待っていたところ,殿様に見初められて,登城するよう命ぜられ,恐れ多くも拒めないが,思い人を裏切るようでお城に上ることもできないと身投げしたという伝説もあるらしい。ずいぶんと山奥のお墓である。

起点から進入した時間が日没どきだったので,お夏の墓にたどり着くころにはすっかり薄暗くなってしまい,もはやお夏の墓に近づくのは肝試しと化してしまった。虫も飛び込んでくるわで,軽く手を合わせて早々に退散させていただきました。路面も,落ちてきた枝葉や砂利,落石でごちゃごちゃになっていて,方々で車底から「ガキッ」とか「ゴンッ」とか鳴って,あまり気持ちいいものではなく。

後で,ドラレコのこの区間の動画を見直してみたら,r117に入った途端,BGMが,Carol Kingの,Will You Still Love Me Tomorrow?になった。うちのiPhoneもお夏の念を読み取ったか?

この終点奥のダート道をさらに奥へ進むと,かつての陰陽連絡路のひとつ,八本越に出られるらしい。また,やぶ漕ぎをいとわない方であれば,八本越の西にある日本1000名山のひとつ,マッコウ(三原山)への登山路にもなるとのこと。ネット上の情報を総合すると,20世紀末ころまで(約20年前。20世紀も遠くなったものだ…)は,このダート道も車高の高い四駆や軽トラなら県境まで通行することができたのだそうだが,現状では荒れ果ててしまい,四輪車の通行は無理とのこと。

鳥取側は,R482から少しだけ南進してすぐ行き止まり。R482分岐からすでに狭く,1車線道のまま余戸の集落内をグネグネ進み,棚田のあぜ道のつづら折りを登りきると,マッコウへの登山口に出て行き止まりとなる。

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<終点付近。この先さらに狭くなる>

峠越えの工事が行われている様子もなく,県境越えの需要もおそらくなく,未開通区間が開通する日は…来ないだろうなあ。

15/10/18までに岡山県側全線走破。16/5/24までに鳥取側も全線走破。

<写真上は起点r118交点。写真下は岡山側終端お夏の墓>